SynologyのNAS920+のネットワークは1GbEとやや低速
Synology社のNAS DS920+を利用しています。HDDを最大で4台搭載可能。堅実なメーカーのためNASの基本ソフトDSMほか他のアプリも安定稼働しており満足度は高いです。
唯一の不満点はネットワークのインターフェースが1GbEと今となっては低速である点です。
最近の7,200回転のHDDであればシーケンシャルリードでおおむね250MB/S程度の速度が出るはずですが、NAS側のネットワークインターフェースが1GbEですと、おおむね120MB/S程度に律速されます。
理論値での各ネットワーク規格による転送速度は、
- 10GbE→約1.2GB/S
- 2.5GbE→約300MB/S
となるため、HDDで構築するNASであれば10GbEはオーバースペックですが、2.5GbEであれば快適となるはずです。
2.5GbE化への道
複数のコンピューターからNASを利用する場合、スイッチを経由してNASに接続します。
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このため、コンピューター、スイッチ、NASのいずれも2.5GbEに対応させる必要があります。
準備として以下の物を購入しました。
- NASに接続するUSB接続の2.5GbEとしてPLANEX社USB-LAN2500R(約3,980円)
- 2.5GbE対応スイッチとしてPLANEX社FX2G-08EM2(約11,000円)
- Windowsマシンに2.5GbEネットワークカードを増設。玄人志向GBE2.5-PCIE(約3,500円)
2.5GbE化はPLANEX社のWEBのとおりに行いました。
主な手順は以下のとおりでした。
bb-qq氏のGithubからドライバーをダウンロード
なお、ドライバーはNASのCPUとNASの基本ソフト(DSM)の種別ごとに分かれているので当方の場合、DSM7.2用でCPUはGeminilakeをダウンロード
→CPUの判別はSynology社のナレッジセンターで確認
DSMのパッケージセンターからドライバーを手動インストールします。
DSM7の場合、追加作業が必要となります。
Githubには以下のように記載されています(一部抜粋)。
Installation
https://github.com/bb-qq/r8152?tab=readme-ov-file#installation
- [DSM7] The installation will fail the first time. After that, run the following command from the SSH terminal:
sudo install -m 4755 -o root -D /var/packages/r8152/target/r8152/spk_su /opt/sbin/spk_su
sudo chmod a+rx /opt /opt/sbin
- [DSM7] Retry installation.
- You don’t need the above DSM7-specific steps at the next time.
導入したドライバーは動作しているように見えましたが、コンピューターからNASに接続することができなかったため、NASのパッケージセンターから停止→実行を行ったところ動作するようになりました。
MacはiPhoneとの連携のため、有線接続のイーサネットとWifiを同時にONにすることが多いと思います。
今回導入した有線のイーサネット接続が優先されるよう設定を変更します。
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導入結果
NASからの読み出し速度が最大で280MB/S程度と1GbE接続時の最大120MB/S程度から大幅にアップしました。
約2万円弱の支出でしたが非常に満足度の高い構成変更でした。